大鳥居の南側に位置する摂社綱越神社で行われ、夏を無病息災で過ごすことを祈る「夏越(なごし)の祓」の祭典です。綱越神社は平安時代の『延喜式神名帳』に記載される古社で祓戸の四神を祀り、街道筋から大神神社に参拝する際に先ずお参りするお祓いの社です。神社の名前の「綱越」は「夏越し」が訛ったものと言われます。祭典名の「おんぱら祭」も「御祓い」の転訛で、神社は親しみを込めて「おんぱらさん」と呼ばれています。
祭典では、大祓詞を神職が唱える間に神馬が境内を三周する「神馬(しんめ)引き」や、「水無月の 夏越しの祓へ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」という古歌を唱えながら「茅の輪」をくぐるお祓いの神事が古式に則り行われます。 この「おんぱら祭」の日と前日の宵宮祭の日の二日間、参拝者は自由に人形(ひとがた)に託して罪・穢れを祓い遣り、息災を祈って茅の輪をくぐっておられます。